手紙を整理できない理由
前回、近藤麻理恵さんの『人生がときめく片づけの魔法』との出会いについてお話ししました。
この本をきっかけに断捨離を始めた私にとって、最初にぶつかった大きな壁が「思い出の品」、特に手紙の整理でした。
手紙はただの紙ではなく、そこには贈ってくれた人の想いや、その時々の自分の感情がぎゅっと詰まっています。
だからこそ、「ときめき」がなくなっても、感謝の気持ちがあるからこそ捨てられない。
整理しようとしても罪悪感が勝ってしまい、手を止めてしまうという経験を何度もしました。
整理は習慣だった。でも「捨てる」には抵抗があった。
母が麗好きなこともあり、「断捨離」という言葉を知らなくても、年末の大掃除の時には、小学校・中学校・高校と節目のたびに物の整理をする習慣がありました。
そのため、近麻理恵さんの本に出会う前から、モノの整理に対してあまり抵抗はありませんでした。
それでも、多くのモノを整理しきれずに保管し続けているのが現実でした。
はじめにもお話ししましたが、特に多かったのが手紙です。当時は、日常の一部なくらい写真にもあるような織り方で手紙交換をするのが流行りでした。
日記のような手紙やお誕生日などの特別な手紙以外にも、たわいもないひと言のやりとりの手紙まで全て保管していました。
[まとめ]感謝の気持ちを伝えることで卒業する
そんな私が、手紙の断捨離をスムーズに進められるようになったのはある習慣を身につけてからです。
それは、「手紙を読み返す」のではなく、「感謝の気持ちを伝える」ことに集中するというシンプルなルールでした。
当時はスマートフォンやPCにデータを保管する習慣もなかったため、全部の手紙を一度開いて読んで、ひとつひとつに、「届けてくれてありがとう」「この時の自分を支えてくれてありがとう」と心の中で静かに感謝の言葉を伝えました。
これは、感謝を込めた卒業式のようなもの。
この行為を通して手紙は役目を終え、その時々の思いは心の中に大切に残ったまま、手放すことができるようになりました。
コメント